「クレムリン・メソッド」
北野幸伯(よしのり)さんの本です。
北野さんという方は、私はこの本で初めて知りましたが、いやーものの見方が素晴らしいです。
左右偏ることなく、リアリズム的に語ってくれてます。
一時流行った嫌韓とかヘイトスピーチ系などのように変にあおること無く、事実に基づく冷静な分析方法を記しています。
世界情勢の見方を教えていただきました。
もちろんすぐに真似できるものではありませんが、少なくともどういったニュースに今後注目すべきか、また大きな政治的ニュースの背景に目を向けるという姿勢を教えていただきました。
北野さんはyoutubeにも出てますが、こんな方です。
・・・・・なんか、若い頃の孫正義さんみたいです。
両脇の二人が少々イカついからか、なんかぱっと見、頼りない感じを受けるのですが、話し出すと面白いですね。さすがに。
我々は大きなくくりとしては、アメリカの情報網の中にいる、と。
ゆえに自然とアメリカ寄りの情報をメインに享受しているから、別の角度で見る姿勢を持たないと、ある意味洗脳されたままになってしまう、と。
欧米や中国やロシアの報道にも触れるようにしたほうが良い。
特に例えば、アメリカに都合の悪い報道はアメリカ自身のニュース番組ではストレートに伝えないかあるいは最悪嘘をつくかもしれない。逆にロシア等はアメリカに都合の悪い情報を喜んで包み隠さず報道する、と。
究極で言えばどれが本当かわからないかもしれませんが、「報道したという事実」をまずは単に事実として受け止めることからでしょうか。
かついろんなリソース、特に利害関係が対立している立場のリソースを取ることは重要かもしれませんね。
私、仕事の関係で当社の販売代理店の営業行為に対するクレームをいただくことがあるのです。
その際には、必ずお客様だけでなく、被告人である代理店側の申告もフェアに聞くようにしています。
でないと、ブレるのです。
正直言って、お客様の中にもいろんな方がいますし、状況も様々です。
詳しくは言えませんが、注文された担当者の方が少々独断で見切り発車的に発注してしまうことがあるのですが、あとで上司に責められた際につい代理店から強要されたようなことを口走ってしまうケースがあるのです。
そういう時はなんと無くわかるものです。代理店側も同じく「強引な営業はしていません!」と言っても、嘘を言っていたり、自信がないような時は言動に勢いも無く、次第にほころびが出てくるものです。
でも、本当に自信をもっていると、メールの文面からでも伝わってきます。
おそらく、ニュースなどの報道も同じような面があるのではないかと思います。
報道内容に自信がある側は真正面からしっかり要点を押さえた報道をしますが、そうでない側は視点をずらしたり、浅く報道したりで、どうもしっくりこない内容になりがちではないかと。
中東での報道もアメリカの報道はシリアがまた民間人に砲撃しただの、化学兵器をつかっただの、大怪我した子供を抱えて困惑する女性を映し出して同情をさそう様なことがよくありますが、その逆については全く報道されませんよね。
要するにシリア住民がアメリカに無差別殺人されたとか、アメリカの爆撃で子供を失った母親の映像とか。伝わってこないですよね。
そういう部分をロシアは喜んで報道するのだと思います。
北野さんの本を読んで、あらためて報道の見方を考え直しました。
本の中にもありますが、お手軽だけども結構使えるリソースとしてYahoo!ニュースを挙げていたのは意外でした。
アメリカ以外のリソースからも引っ張ってきているので、一つの出来事について色々な角度から見ることができるとのことです。
この本を通じて、国際情勢の見方から身の回りの出来事まで、ものの見方を考え直してみてはいかがでしょうか。
ではまた。。。